| Site Top | Novel Top |

どるちぇなKissで愛して     ***ACT.1/ホテルで愛して?


「かっ……課長って、絶対、変態の部類に入るんじゃないかって思うんです!」

 とあるホテルの一室で遥香(はるか)の声が響いた。
「課長とか、呼んでるんじゃない」
「う、あ、の……彰悟(しょうご)……さん」
「で? 誰が、なんだって?」
「彰悟さんは変態じゃないかと思います」
「さっきと言い方が違うな……まぁいい。おまえは誰と比べてこの俺を変態だ
と言っているんだ?」
「だ、誰とも比べてはいないですけど、一般論で」
「へぇ? 一般論ねぇ。小娘のくせに俺に意見するとは10億年早いな」
「10億年後とか、生きてないんで」
 遥香はスーツを着たままベッドの上で四つん這いになっていた。
 そんな彼女を後方から恵海(めぐみ)は見ている。
「スカートを上まで捲って、見せろと言っているだけだろ? 早くしろ」
「へ、変態です」
 そう、彼女は言いながらも、そろりとスカートを捲り上げた。
「ふーん、なんだかんだと言いながらも命令通りしてるわけだ? 何、ご褒美
を期待してか」
 くくっと笑い、恵海はその形のいい唇を少しだけ上げた。  
「期待とか、して……ません」
 遥香は透けた素材の下着を身につけていた。
  ――――中央部に切れ込みの入っているデザインのものを。
「そんないやらしい下着をつけて、今日一日仕事をしていたわけだ?」
「彰悟さんが、そうしろって言うから……」
「だが、ストッキングはいただけないな」
「うちの会社は素足禁止です!」
「ストッキングのマチの部分が邪魔になって、折角の下着が役割を果たさない
よ? 遥香」  
 お尻を突き出した格好になっている遥香を、恵海はベッドに寝転び悠々と見
ている。
「どうしろと言うんですか」
「おまえはどうして欲しい?」
 恵海は薄く笑う。
「ど、どう……って」
「俺が欲しいんだろう?」
 彼の言葉に遥香は息をのんだ。
  期待だったらとっくにしている。
  恵海が命令を下したときから。
「ストッキングを脱ぐなんて無粋なまねはするなよ」
「意味が判んないです」
「一から十まで言わないと理解出来ないのか? 相変わらずなバカ犬だな」
 彼は柔らかな声でそう言い、身体を起こした。
「挿れて欲しいなら、俺が入るようにしろって言ってるんだよ」
 遥香の臀部を撫でながら、恵海はストッキングのマチの部分に指を引っかけ、
ぴりっとそこを裂いた。
「やっ、このストッキング高かったのに!」
「言ってる場合か?」
 ショーツの切れ込みから指を挿し込み、遥香の花芯に触れる。
「ひ……ゃ、ン」
 ぞくぞくっと甘い感覚が体中に広がり、彼女は思わず甘い声を漏らしてしま
う。
「もう濡れてる様子だが? 俺を変態と言いながら濡らしてるおまえはもっと
だな」
 恵海はそう言ってくくっと笑った。
「意地悪……です」
 彼女の身体をいいように“作り上げた”のは他でもなく彼で。
  潤んだ瞳を恵海に向けると彼は小さく笑う。
「ぶつぶつ文句を言うなら、このまま今夜はお預けにしたって俺は構わないん
だけど?」
 恵海の仕事が忙しく一週間ぶりのデートで、そうでなくてもお預け状態が続
いていただけに、遥香は唇を噛みしめた。
「どうするんだ?」
「彰悟さん……お願い、です」
「何をお願いされてるのか判らないな」
「い、挿れて……欲しいです」
「何を?」
 恵海は彼女の手をとり、自分のその部分に触れさせた。
  硬くなり始めていたその場所は、彼女が触れる刺激によって更に形を変える。
「彰悟さんの、ここ」
 遥香の言葉に、彼はパンツのファスナーを下ろしフロントをくつろげると、
布の中から猛々しく立ち上がっているその部分を引き出した。
 そして彼女の指を自分の屹立した部分に招く。
「挿れさせてやるよ」
「……っ」
 遥香は下着の裂けた部分に彼が入り込むように身体を動かした。
  恵海の熱を感じた途端、身体がぶるっと震えた。
「入ってる」
 彼の声に一層身体が高まった。
  まるでスイッチを入れられてしまったように全身が熱くなり、完全に抗えな
くなる。
「彰悟さん……っ」
 奥まで彼の身体を招き入れ、遥香は身体を震わせた。
「久しぶり……と、言っても一週間程度か。どうだ? 遥香」
「……っ、ふ……ン」
 涙で滲んだ瞳を彼に向けると、恵海は薄く笑った。
「何、もう泣いてるのか」
「……毎日、会社で顔を合わせていたって、私は、恋しくて堪らなかったんで
す」
「そう」
「だって、彰悟さん、会社では全然……冷たくて、本当に愛されてるのかって、
不安にもなって」
「ちゃんとメールも電話もしてただろ」
「貪欲な犬だと言ったのはあなたです」
「だが、会社でも甘やかしていてはしつけにならないだろう? 物欲しそうな
顔で俺を見やがって。こっちだって……」
 遥香の身体から抜けるか抜けないかぐらいまで引き抜くと、そこから一気に
彼女を貫く。
 そんな動きを二度三度と繰り返し、遥香を揺らした。
「あっ……あ、ぁっ」
「おまえ、会社で俺に犯されたいのか? そういう趣味があるなら、危ない橋
を渡ってやってもいいぜ?」
「そうじゃな……、あっ……ン」
 激しく身体を揺さぶられ、遥香は嬌声を上げた。
  飲み込んでいるのは自分の身体なのに、大きな何かにどんどん飲み込まれて
いくようで、不安定な感覚と共に生まれる快感に遥香は溺れる。
「彰悟さん、私を……好き、ですか?」
「ああ、好きだ」
 後ろから胸を鷲掴みにされ、彼女の身体が震えた。
「……っん!」
「今夜は一週間分、抱いてやるからな」
「……ぁ、彰悟……さ……」
 彼が身体を退くと、繋がっていた部分からとろりと蜜が零れ落ちる。
  男性器に絡みついた蜜が淫猥に音を立て、恵海の官能を刺激し彼の行為をよ
り激しいものにさせていく。
 最奥に男性器が辿り着き、先端部で内部を突かれたり擦り上げられる度に生
まれる甘すぎる快感に遥香はすすり泣いた。
「も……駄目、です」
「……早いな、もうちょっと楽しませろ」
 身体を倒し遥香を横に向けてから彼は彼女の足を肩に持ち上げ、そのまま貫
き続ける。
「下着を着けたままでの挿入って、やらしいな」
「ん……っ、う……彰悟さんっ」
「まだ、イクなよ」
「むり、無理です……っ、彰悟さんのが、奥に当たって……も、あっ……ぁ」
「エロいな、おまえ」
 自分の唇を舌で一度拭うように舐めてから、彼は腰を使い激しく彼女を突き
上げた。
「あ、あああっ……!」
 びくりと遥香は身体を跳ねさせる。
  一瞬その大きな快感に意識が飛びそうになったが、激しく貫かれる衝撃で、
また意識を戻す。
「彰悟さ……っ、ん、や……」
「まだイクなと言ったのに、我慢のきかない犬だな」
「だって、無理……や、そんなに、動かな……」
 彼女を揺らし続けながら恵海は笑った。
「口ではそう言ってても、内部は俺を締め付けて誘っているけどな」
「んんっ」
「もっと、欲しいんだろ?」
「い、やっ……ぁ、ああっ」
「夜はまだまだ、長い……たっぷりと楽しませて貰おうか」

 男の身体を知って間もない遥香の身体を堪能し尽くし、恵海は一度その身体
から熱い飛沫を迸らせた。
 だが男の欲望は収まるところを知らず、彼の言う通りに夜が明けるまで遥香
の身体を貪り続けた。



 ******
  
  
「遥香」
 朝が来て、目が覚めた彼女に微笑みかける恵海に、彼女は小さく息を吐いた。
「……彰悟さんと、朝を迎えることはとっても嬉しくはあるんですけど」
「おまえは文句が多いな」
「文句、言わせないように愛して欲しいんです」
「却下だ。溢れるほどの愛を与えてやっているのに、そもそも文句を言うとは
何事だよ」
「……溢れる。の意味合いがちょっと違うような気がします」


 そんな文句を言いながらも、遥香は愛しい恋人の胸に顔を埋め彼が傍にいる
ことに安堵の溜息を小さく吐いて微笑むのだった。


−FIN−




 | Site Top | Novel Top |

-・-・-Copyright (c) 2011 yuu sakuradate All rights reserved.-・-・-

>>>>>>cm:



ドSな上司×わんこOL



Designed by TENKIYA