****** 信じたいと思う気持ち。 祈るような願うような心。 どこまでも、深い場所を知りたいと思うのは初めてだった。 真白な光に包まれたその世界の更に奥には、皆と同じように暗黒の闇が隠されているのだろうか。 手を伸ばし触れたその極《きょく》。 流れ込んでくるのは穏やかな感情。 それを掻き分けて中に入り込めばそこにあるのは思想や人格。 色んなもので形成された人の内部を知り尽くしたいと生まれて初めて思った。 細かな感情の襞のひとつひとつを隈無く知りたい。 それは不思議な感情だった。 今までは知らないでいられることが憧れの対象だったのに、今は彼女の全てを知りたいと思ってしまう。裏切りや暗闇が潜んでいるかもしれないのに……。 裏切り。 その短い言葉に心がぐらりと揺らされた。 理解されない苦しみや痛みに、抉られた傷がまた疼きだしていた。 ****** 「……宮間さんのお家って広いんですね」 リビングの端で桃花が言うと、宮間はふと我に返り彼女を見た。 「広い? そうかな」 「はい」 戸惑ったような表情をしている桃花の傍まで歩み寄り、彼は彼女を抱き締めた。 「……桃、好きだよ」 「は、はい、私も……好き、です」 白磁の肌を朱に染めて言う彼女を宮間は、じっと見下ろしていた。 「……エロいことしたい。いっぱいしたい……桃花の身体に」 「み、宮間……さん」 「駄目?」 ふっと彼の息が桃花の耳朶に触れる。それだけで彼女の身体がざわりと騒ぎ始めていく。 「駄目じゃ……ないです」 優しく触れてくる宮間の指に、桃花は小さく息を吐いた。 「嫌なら嫌って、はっきり言ってね?」 「嫌じゃないです」 桃花の答えに満足するような彼の表情に、彼女は何故か安堵した。眼鏡の奥で煌めく瞳に自分が映っているのかもしれないと思うと、心も身体も切なくなっていく。ゆったりと揉まれる膨らみに甘い痺れが走って唇から艶めかしい声が出てしまいそうになった。 「桃の胸……好きだ。触り心地が良くて」 「……ん、そう……で、すか?」 「ああ、今すぐ、しゃぶりつきたくなるぐらいにね」 淡々と言う彼の淫靡な台詞に、彼女の身体が震えた。 触られる感覚だけではなく、宮間の言葉にも興奮させられているようで次第に熱くなっていく自分の身体を桃花は持て余し始める。どんなふうにされるのか、行き着く先を知っているだけに、身体の奥のほうが甘く疼き急かされるように煽られ、肌を触れ合わせたいと思う気持ちが益々高まっていった。 「桃、座って」 黒い皮張りのソファに彼女を座らせ、タイトスカートをするりと捲り上げると彼は桃花が穿いていたストッキングやショーツを脱がせた。 「あ、あの……」 「うん?」 「今日は……この、まま……なんですか?」 「このままって?」 「シャワーを……浴びないのかなって」 「浴びたいの? 俺に我慢をさせたいんだ?」 くすっと笑う彼を見て、桃花はどうしていいのか判らなくなってしまう。 「でも、汗……かいてますよ」 「桃花の汗の匂いとか、身体の匂い、好きだけどね」 彼は上着を脱ぎ捨て、ネクタイを抜き取ると桃花の足元に跪いた。 「……え? あ」 何をされるのだろう? と彼女が思った次の瞬間には足を大きく開かされ、彼の濡れた舌先が桃花の花芯を捕らえていた。 「ひっ……ゃっ」 「ん……桃……」 「そっ、そんなこと……するなら、シャワーを……ぁっ、あ」 「……いらない、桃花の匂い、嗅ぎたいし?」 ふっと彼が笑い花芯にかかる吐息だけでも彼女はぞくりとさせられる。快楽が腹の中から引きずり出されるような感じがした。 「あ……ぁ、いや……」 「もう、溢れてきてる、とろとろの液体」 彼はそう言いながらも花芯を舐め続け、蜜を溢れさせている蕾にゆっくりと指を挿し込むと、内部を刺激するように抜き差しを繰り返した。 「あ、あ……それ、ゃ……」 「……んー……して下さい、でしょう? 桃」 「……恥ずかしい……です」 「何が? 指を挿れられて蜜が溢れちゃうのが?」 柔らかな声で淫猥な台詞を言う彼に、桃花は全身を撫で上げられたようにぞくりとさせられた。 形の良い彼の唇が艶めかしく秘部を蠢き、生ぬるく濡れた器官が花芯をぴちゃりと舐めていく。感覚だけでも堪らなく甘美で頭の中がおかしくなってしまいそうなのに、自分にそれをしているのが宮間なのかと思うと余計敏感になってしまい我を忘れてしまいそうだった。 「は……はぁ……はぁ……ん」 「コレ、されると……気持ちイイ?」 「ん……は、い」 「ふふ……桃は欲望に忠実だよね……そういうトコも愛らしくて好きだけど」 過敏になっている花芯の上に舌先を何度も往復させ、彼は彼女を煽った。 「あ……ぁ、ン……宮間……さ、ぁ、駄目……っ」 「ナカ、ひくひくしてる……イきたいのかな?」 指が出入りする音が徐々に大きくなっていき、リビングには水音が響いていた。 「ふ……ぁ、み、やま……さんっ」 桃花の身体がぶるりと震えた。与えられている快感に興奮は最高潮に達していた。 そして、身体の感覚も同様だった。身体の内側から外に出ようとする快感の波は激しく彼女の脳内を乱す。 「いかせてって言ってみな。俺にいかされたいって」 「み、宮間さ……あ、ぁ……お願い……です」 「ちゃんと言って」 じゅるっと、彼女の花芯を唾液や溢れた蜜ごと吸い上げて宮間は言葉を要求した。 大袈裟に立てられた淫猥な音にさえ桃花の身体は反応し、痺れる感覚が強くなる。 「あ……ぁ、い……か、せて……下さい……」 「誰にいかされたいの?」 「ん、ふ……ぁ、宮間、さんに……ぁっ」 「……いかせてあげようね?」 敏感になっている花芯に指が添えられ、舌と指を使われてはひとたまりもなく、桃花の身体はあっという間に絶頂の味を知らされた。 高い声が上がり、ひきつった内腿は一瞬で脱力する。 甘美な感覚に眩暈がし、桃花は肢体をぐったりとさせた。 「……ぁ、は……ぁ……はぁ」 「桃花はイクときの顔も可愛いね」 そう言いながら彼は、彼女の内腿に舌を這わせた。 「ひ……ゃ、あン……」 「桃……どの部分も、甘ったるくて美味しい」 「ふ……宮間……さ……」 「挿れていい?」 上目遣いで見上げてくる彼の瞳はその美貌を際立たせるぐらいに妖艶に輝いていて、その色香に桃花は震えた。
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