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LOVEですかッ ACT.23


「……瀬那が好き」
 小さな声で言う優月に、織川は笑った。
「どうせ言うなら、もっと大きな声で言ってよ」
「う、うん……」
「啼かせながら言わせても、いいんだけどね」
 柔らかい声の中に甘さが滲んでいるような感じがして、優月は身体を震わせ
た。
 まるで鼓膜を愛撫されているような錯覚。
  心地よいというよりは、その先のステージにある快感を呼んでいるような気
がした。
 そしてまた、過去に教えられた快感が、優月の身体の中で思い出され小さく
疼く。
  彼の唇が優月の耳をそっと辿った。
「んぅっ……」
「……全部、頂戴。優月の全部を俺に」
「……う、ん」
 再び落ちてきた彼の唇は優月の唇を貪るように動き、或いは舐めて感情を煽
った。
 絡め取られた舌は付け根まで探られ全身が震える。
  粘膜や液体に味がついているとは到底思えないのに、織川のそれはひどく甘
いように彼女は感じていた。
 キスだけが繰り返され、やがて火照る身体を持て余すようになってくる。
  疼いている最奥、敏感になっている花芯。
  股を割って入り込んでいる織川の長い足がその部分に触れているだけでも煽
られる感じが優月はしていた。
 欲しい快楽があるのに、手に入れる方法を知らないことがもどかしくて優月
は身を揺らした。 
「キスは嫌い?」
 自分の唇を艶めかしく舐めとりながら織川が言う。
「嫌いじゃない……で、も」
「違うところも、舐めて欲しいの?」
 彼は薄く笑ってそう言った。
「それとも、触って欲しい? 俺に弄られたい?」
 織川は喋りながらも優月の首筋に短いキスを落としていく。
「ん……ぅ……、触られたい、の」
 くすぐったい感触は快感が隣り合わせにあるようで、余計にもどかしさが募
っていく。
 柔らかな首筋へのキスよりも、もっと違うものが欲しいと貪欲になる感情が
心に湧き上がる。
「せ、なっ」
「可愛いね、優月は」
 くくっと彼は笑いながら彼女を抱え上げ、そして広々としたベッドルームへ
と運ぶ。
 優月をベッドに下ろすと同時に織川は彼女の上に覆い被さった。
「……今日は本当に、途中で止めたりとか出来ないからな」
「う、ん」
「今おまえが身体の下にいるってだけでも興奮して頭がおかしくなりそうだ」 
 織川は柔らかく微笑むと、優月の着ているカットソーを胸の上までたくし上
げて下着を露出させ、ふっくらとした彼女の胸に唇を寄せる。
「……ん、ふ」
「優月の胸って、やっぱり美味しそうだよね、柔らかくて」
 谷間に舌が這わされるとぞくっとした感覚して、優月は思わず声を上げた。
  甘い声色に彼は微笑む。
「胸も、弱いんだ? 優月って身体のどこも性感帯っぽいよね」
 彼女の背中に腕を回し、下着のホックを外す。
  下着から零れそうになる胸を手ですくい上げ、ゆっくりと揉み始める。
  そうしながらも織川は露わになった胸の先端部を口腔内に迎え入れ、濡れた
器官でそこを転がすように舐めた。
「んっ!」
「ここも舐められると気持ちがいい?」
 肌に織川の吐息が僅かにかかるだけでも、優月は興奮を覚え身体が震えた。
  隠すことの出来ない熱情に身を委ねるにしても、それすらももどかしく優月
は織川の背中を誘うようにして撫でた。
「瀬那……お願い」
「結構せっかちだったんだな、優月って。それもまた可愛いんだけど」
 スカートの中に手が入り込む感触に、優月は息を詰めた。
  少しだけひんやりとした織川の指の温度で、自分がどれだけ熱くなっている
のかが判ってしまう。
 下着に手がかかる感触だけでも彼女の身体がぶるりと震えた。
「ああ、本当……可愛いな、すぐに静めてあげるからね」
 織川はそう言って優月の下着を身体から抜き取る。
「でも、静まるかどうかの保証はしないけど」
 彼女の膝を折り曲げて広げさせると織川は薄く笑った。
「……自分が濡れているの判る?」
 優月は小さく頷く。
「興奮して、どうしようもないんだ?」
 花芯を愛でるように指で撫でながら織川は言う。
「う……ンっ」
  興奮で膨らんだその場所を、指で直接弄られてしまうと待ち望んでいたとは
いえ強い感覚に身体がのけぞってしまう。
「優月の、こっちも……美味しそうだよね……もう、どの部分も食べたくなる
ぐらいそそられる。ねぇ、ここも舐めて欲しい? 前にしたみたいに」
 優月は首を振る。
「嘘ばっかり」
「瀬那……っ、あ、やっ……」
 彼女の足を掴み、ちゅっと花芯を吸い上げて濡れた舌先を秘裂に滑らせる。
  与えられた強い快感に優月は甘い声を上げた。
「それ……や、だっ」
「気持ちいいと思っているのに?」
「だ、って……綺麗じゃな、い」
「美味しいけど?」
 織川は笑いながらもその場所への唇や舌での愛撫を続ける。
「あっ……ん……っ」
 閉じようとする彼女の足を無理に開かせながら、織川は愛撫する。
  片手では足を開かせて、もう片方の手はシーツと身体の間に滑り込ませて臀
部をゆるく揉んだ。
「う、んっ!!」
「お尻も柔らかくて触り心地がいい……」
 胸を揉まれているときほどの快感はないものの、彼にゆるゆるとその部分を
揉まれているとじわりと湧き上がってくるものがあった。
「あ……っ、あ……瀬那っ」
 浮いてしまう腰を織川に抱えられ、絶え間ない快感に自然と身体が揺れた。
 今与えられている快感をもっと欲しいと言うようにして。
「身体は正直だね」
 ふっ、と織川が笑う声が聞こえても広げきった足を閉じることはかなわなか
った。
 


  

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