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rit.2〜りたるだんど〜 STAGE.17


「……ん、ぅ」
「休ませてもらえるとでも思ってる?」
まだ体内には形をしっかりと留めたままの零司さんが入っている。
「こわれ……ちゃ……」
「大丈夫、こんな事ぐらいで壊れたりしないから。多分、身体はね」
ふっと彼が笑った。
そして身体をゆっくりと動かし始める。
滲むような痛みと快感がまたよみがえって来る。
「いっ……ぁ、あ、んっ」
「……また、こんなに締め付けてきて……やっぱり、まだ俺が欲しいんだ?」
「ち、が……」
「いらないの?」
「……つ、らいで、す……っ、ぁ」
「でも、俺はまだイってないし」
震える私の身体を抱き締めながら零司さんは笑った。
「中途半端に終わらされたら、俺だって辛いよ?」
「……ぅ、は、はい……」
「まだ、大丈夫だろ?」
「…………は、い」
「じゃあ、楽しませて」
「え? あっ」
正常位から、体位を変えて後ろから貫かれる格好になる。
だけど、四つん這いにされるわけでもなく座った状態の彼の上に乗せられた。
「ね、前を見て」
「んぅ……」
ゆるゆると目を開けてみると、大きな鏡がそこにはあった。
「ベッドの横が鏡になっているって気がついてた? 多分、クローゼットかな」
口調は呑気な感じではあったけれど、零司さんは私の両脚を持って大きく開か
せる。
「い、やっ」
「……見える? 繋がってる所」
「え? え??」
くくっと耳元で彼が笑う気配がした。
誘われるようにして鏡を見ると、零司さんの身体が入り込んでいるその部分が
はっきりと見えた。
「やらしいよね」
客観的に自分のセックスを見るのは初めてだった。
そして、自分以外でも男性のそれが入っている状態の身体というものを見る事
が初めてで羞恥に身体が震えた。
「今日の花澄はいつもより濡れてるから、繋がっている部分もおまえの体液で
とろとろだな」
「……や、そういう……事、言わないで下さい」
「でも、本当の事だ」
手を取られて、繋がっている部分に触らされる。
指が、私の体液で濡れている彼の身体の一部に触れた。
「俺のが入っているのが判る?」
「……は、い」
「誰に気持ちよくしてもらっているのか、意識してるか?」
そんな事を言いながら、零司さんは身体を揺すった。
「っ、ぁ」
「ほら、俺のが出し入れされてる、ちゃんと見な」
零司さんと繋がっている部分は、ひどく卑猥に見えてめまいがする。
出し入れされていると頭の中で判っていても、こうやって視覚で感じさせられ
るとまた別の興奮が生まれてくるような気がした。
それが彼には判るのか、私の耳朶を舐め取りながら零司さんが笑う。
「繋がってる所の音、またいやらしい感じになってきてるよね、興奮してるの? 
こんな風にされて」
足を掴んでいた彼の手が、私の胸へと移動してくる。
いつもより、ほんの少しだけ強いと思われる揉まれ方にも身体が震えた。
私の胸を揉みながらも零司さんの指先は胸の先端部を転がすように動いていて
そこの刺激にも思考が溶かされていく。
「や、ぁ……はっ……ん」
「可愛い声を上げて……また感じているの? イクと辛いって駄々をこねて俺
を困らせるくせに」
ふっ、と彼は笑う。
「だ……って……」
「俺を楽しませてと言っただろ? 今度はイったら駄目だからな」
「ぅ……は、はい」
零司さんの言葉に不安を覚えた。
散々弄ばれた身体は、自分の思うとおりにコントロール出来るのだろうか?
何度もいかされた後でなければ快感を逃す事も可能であったかもしれない、だ
けど、今は零司さんのどんな動きにでも、身体に生まれる快感は頂点をちらつ
かせてくるものであるような気がしていた。
――――そして、いったら駄目だと言いながら、彼が攻め立ててくる場所は相
変わらず私が弱いと感じてしまう場所だった。
「ん、そ……こ、駄目、ですっ」
「どこが駄目だって? この奥?」
「っ……や、ぁっ」
「当たるのだから、仕方ないよな」
くくっと彼は笑う。
「ゃ……」
「イったら駄目だからね」
耳元で囁かれる甘い声音の残酷な言葉。
高まりそうになる快感を逃そうと身体をずらしても、彼はまたその場所に入り
込んできて私を翻弄する。
「れ、い……じ、さんっ」
「花澄の乱れている様子は、本当に可愛いな」
「意地悪っ……です」
身体の中にある硬いものが、内部を隅々まで擦り上げているという感じがした。
否応無しに湧き上がる快感、そしてまたそれを追いかけそうになってしまう自
分に首を振る。
「っ、ぁ……はっ……お、願いです……零司さん……」
「何?」
「……イって、下さい」
「んーそうしたいのは、やまやまなんだけどね、俺は下になってるし動きにく
いし、おまえが動いてくれないとねぇ」
「え?」
それならば、彼がいきやすい体位になれば良いのにという風には、この時の私
は考えが及ばなかった。
「もっと動いて俺を感じさせて」
「……は、はい」
自分で腰を動かしたり、出し入れをしてみる。
だけど、そうする事は同時に私自身を高める事にもなってしまう。
「……ぁ、あぁっ……ん」
「俺を感じさせてって言ってるのに、自分が感じちゃってるわけか?」
「ん……ふ、だ、だって……」
「まぁ、いいけど。ほら、もっと腰振って」
彼に命じられるままに腰を揺らす。
内壁が零司さんを強く感じているのが判る。
硬く逞しいその部分で擦られる度に自分というものを全部投げ出してしまいた
くなる。
「ぁ、あぁっ……ぁ」
鏡に映し出されている自分の淫らな姿が判っていても、身体を動かす事も腰を
振る事も止められない。
「気持ち良さそうな顔して、そんなにイイの?」
「…………も、私……だめ」
「駄目、とかそんな言葉じゃなくて、もっとやらしい事言いな」
「そんなの、わか……ん、ない……ぁ、あっ」
彼の身体の上でまるでケモノにでもなったかのように腰を振る私は、自分では
ないような気がした。
「あぁ……やだ、やだっ……」
「何が、いや?」
「こんな、のっ……わたし、が……私でなくなっちゃう」
言いながらも、腰の動きは止まらない。
彼に抱かれてから、散々自分のいやらしさは見せつけられてきた筈だったけれ
ども、こうまで乱されると何かが引き返せなくなってしまいそうで怖かった。
「そんなに気持ちイイの?」
「いい……です、凄くて……こわい……ン……ぁあ」
「じゃあ、もっとだな」
「や、やぁっ、ん……」
下から激しく突き上げられる。
その動きに合わせるようにして私は腰を振った。
ぶつかり合う身体と、水音が部屋の中に響きわたる。
「や……零司さんっ……ぁっ……」
「イイ?」
「い、い……です……ぁ、身体、中が……」
「ナカが何?」
「気持ち良いの……零司さんの、で擦られて……ん、ぅっ」
「ん……たくさんしてやるよ……花澄、ほら、擦ってやるから感じな」
「はっ……はぁ……ぁっ、凄い、の……零司さんの」
「そんなに好き? 俺のが」
「す、き……好きっ」
「もう他のは要らないか? ここに銜えたりしない?」
ぐぐっと奥まで差し込まれて悲鳴のような声が思わず漏れた。
「しない……です、からっ」
「俺だけのものか?」
「れ……じ、さんだけです……っ、んぅっ!!」
背後から手が伸びてきて、突起を指で転がされる。
全身に電気を流されたかのような痺れが襲った。
「ひっ……ゃ、あ、あ……ああん」
「ずっと俺だけのもの? この可愛らしく膨らんでる部分も?」
「あああっ……駄目、そこ、擦ったら……いっちゃうっ」
「どちらにしても、もう止まらねぇだろ?」
「やっ、やあああっ」



内部と、突起の部分とで同時にいかされたような感覚に気が遠くなった。





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