TOP BACK NEXT

rit.2〜りたるだんど〜 STAGE.23



「もっと生地の薄い寝間着を用意するかな」
彼はそんな事を言いながら、私の胸を弄る。
「……こう……乳首が透けそうな感じの」
「零司さんって、やらしいですよね」
「おまえがやらしい身体つきをしているのがいけないんだぜ? ここをこんな
に固くさせて、期待たっぷりなんじゃねぇの?」
嬲るように弄られ続けた胸の先端部は、彼が言うように固くなっていた。
期待をしているかしてないかと言われたら、しているわけで……。
「おまえは反応が良いから、あれこれしてみたくなるんだよな」
「零司さんがあれこれって言うと、本当、怖いです」
「嬉しいの間違いではなくて?」
くくっと彼は笑ってから身体を下げ、私の寝間着のパンツをずり下ろした。
唇が太股に落とされる。
そこを舐められると疼くような感じがした。
彼の唇が内腿に触れると、その疼きは更に強まる。
また焦らされている、と思いながらも、その場所への口付けは好きだと思えた。
他の場所よりも少し皮膚が薄めなのか、唇の感触がより強く感じられる。
くすぐったいと思う感覚の中にある切なさが身体を高めている気さえもした。
溺れる前の強すぎない快感は、逆に頭がクリアになっていて小さな感覚も捉え
る事が出来るような気がする。
彼の唇、温度、質感、そのどれもがはっきりと感じられた。
こんな風に内腿にキスをされるのは、零司さんが初めてだった。

彼とのセックスは性欲が満たされて余りあるぐらいだったけれど、性欲の処理
だけのそれじゃないと思えた。
「……れ、いじさん」
手を伸ばし、彼のさらりとした髪に指を滑らせる。
零司さんが近くにいるという大きな実感に心が震えてどうしようもなくなる。
自分が彼に触れる事を許されているのかと思うと泣きたい気持ちにもさせられ
た。
「んぅっ」
股関節のあたりに唇を寄せられると、否応無しに声が漏れてしまう。
敏感な部分が近いからなのか、皮膚が薄いからなのか……。
「やらしいにおいがしてるよね」
くくっと彼は笑った。
羞恥を煽る言葉に身体が震える。
「もう濡れているの? 人の事をやらしいっていうけど、おまえの方がよっぽ
どだよな」
下着を脱がされ、そこに空気が触れるような感覚が生まれるとその部分をさら
け出している事が意識させられ、期待だとか恥ずかしいといった気持ちでいっ
ぱいになる。
その部分を指で開かれると、とろりとしたものが流れ落ちるような感覚があっ
て益々身体が震えた。
「こんなに濡らして、一体どうされたいの?」
私が返事をする前に、彼の指が内部にゆっくりと差し込まれてきた。
零司さんのあの部分には全く足りない太さでも、彼の指の動きに翻弄されてし
まう。
指で内部を弄られながらも、外側の敏感な部分を舌で愛撫される。
嘗め回されたり、吸われたりというのは、胸の愛撫と同じだと思われるのに、
与えられる快感は数十倍大きく、何度も押し寄せてくる甘い波に意識が乱され
た。
「だ、駄目……です、も、それだけで」
「まさかイクって言うの? 早すぎない?」
彼には判っているだろうに、零司さんはわざとそんな風に言ってくる。
内部をかき乱している指は私が良いと感じてしまう場所を執拗に弄っていた。
「イきたい?」
「……零司、さんので……」
彼は、私の体液がついた自分の唇をぺろりと舐める。
その様子が妖艶でぞくっとした。
「おねだりにしては下手だな」
笑いながらも彼は自分の着ているものを脱ぎ捨てた。

細いけれど、鍛えられたような彼の身体の造りが私は好きだった。
筋肉のついた二の腕や、胸。
割れた腹筋などは芸術的に美しいと思えた。

その身体に支配されるという事だけでも私は昂る。

内部で合わさるようにしている肉を割くように、彼の塊が押し入ってきた。
触れ合っているのは一部分だけなのに、私の身体全部が歓喜する。
羞恥とは違う、悦びからの身体の震えに襲われた。

零司さんが小さく息を吐く。

「……ああ、やっぱりいい……何回抱いても、足りないと思うぐらい」
「……ん、ぅ……零司さん……」

ゆっくりと入ってきていたその部分を急に引き抜かれ、思わず悲鳴のような声
を上げてしまう。
抜けたと思った次の瞬間には、もう最奥を突いてくる。
大きな抜き差しを彼は何度も繰り返した。

「ふ、ぅっ……ぁ、ああっ」
「花澄、凄くいいよ……」
「わ、私も、です」

くちゅり、といやらしい音が結合部から聞こえると、どうしてなのか煽られる。
繋がり合っている音だと思うからなのだろうか?
「後ろから犯したい、いい?」
「は、はい」
私の返事を待たずして、のタイミングで繋がったまま身体の向きを変えられる。
「腰、高く上げて」
言われるとおりに、意識的に腰を高く突き出した。
「丸見えだね」
繋がっている部分を指でも広げながら零司さんがそんな風に言った。
「俺のを銜えこんでる……こんなに、ひくつかせながら」
「あ、いや……っ」
「やらしくて、興奮……する」
先ほどのように、大きな抜き差しを繰り返された。
腰を掴まれ、片手では肩を押さえつけられて、そんな風にされるのも私はひど
く興奮をした。
「気持ち……いい、ぁっん……やっ」
「ああ、すげぇいい……もっと、もっとやりてぇって思っちまう」
「ひ……ゃっ……ぁっ」
乱れたように言われれば、いっそうこちらが高まってしまう。
求められていると意識すればするほど限界が近くなる。
「はぁ、ん……零司……さ、ん」
「可愛い声、もっと聞かせろよ」
ぎゅっと強く臀部を握られた。
「やぁっ……も……」
「花澄、もっとおまえを俺だけのものにしたい……抱いても抱いてもたりねぇ
んだよ、どうしてくれるわけ?」
耳元でそんな事を囁かれる。
「こんなに欲しいの、おまえが初めてなんだよ、いつもいつも抱きたいって思
うのはおまえだけなんだよ」
「あっ……ぁ、零司、さ……」
「誰もいらない、おまえだけいればいい」
彼の甘い言葉に身体が堪らなく、ぞくっとした。
「……花澄」
髪の毛をかき上げられ、耳を舐められる。
彼の舌が私の耳の形に添うようにして蠢いた。
「ひゃっ、ぁ……」
くすぐったい感触に、何故か内部は敏感になり、それに合わせるようにして彼
の固体が奥に進んできた。
欲しいと思う箇所へ与えられる快感に気が触れそうになる。
「おまえだから、俺はこんな風に抱くんだよ?」
「え? あ、ぁっ……」
揺らされる身体に彼の言葉が遠くなりそうになった。
「前までは、ただ……出せればいいって思ってた」
せり上がってくる大きな快感に私は首を振る。
「ああ、だめ、駄目です……」
「……いっていいよ……いかせたくてしてるんだし?」
「んんっ……零司さんっ、あっ……あぁ!!」
ひくひくっと身体が跳ねて、私は容易に上り詰めさせられた。

「でも、お楽しみはこれからだけどな」

すでに、ぐったりとしている私に彼はそう囁いた。



 TOP BACK NEXT 

-・-・-Copyright (c) 2011 yuu sakuradate All rights reserved.-・-・-

>>>>>>cm:



rit.〜りたるだんど〜の零司視点の物語

 

Material by ミントBlue  Designed by TENKIYA